魅惑のダンジョン「石川県立図書館（百万石ビブリオバウム）」

2022年7月にオープンし、その写真映えする圧倒的なスケール感からSNSでも大評判となっている石川県立図書館。ようやく訪れることができた素敵スポットは、予想以上に「ダンジョン感」が満載でした！

本をめくるような外観の「百万石ビブリオバウム」

小立野の金沢大学工学部があった跡地に建設された石川県立図書館。愛称である「百万石ビブリオバウム」は、図書を意味する「ビブリオ」と、木を意味する「バウム」に、百万石を組み合わせたもの。バウムクーヘンから来ているわけではなかったんですね…

外観は「本をめくる」イメージとのことで、利用者カードのイラストにもなっています。ちなみに石川県民はもちろん、お隣の富山県や福井県の人も利用者カードを作れるそうですよ！

周辺の広大な公園エリアもきれいで、晴れた日は最高のくつろぎスペースになりそうです。（この日はあいにくの曇り空）

30万冊の本に囲まれた圧巻の円形劇場

建物の中心「グレートホール」は、膨大な数の本に囲まれた円形劇場のような大空間。SNSなどですでに目にしていましたが、やはり実物は迫力が違います…すごいのひとこと！

閲覧エリアにある30万冊のほかに、地下深くの書庫にも70万冊の本が眠っているとのこと。これはいよいよ「北陸屈指のダンジョン」とのうわさが真実味を帯びてきました…

どこから回ってよいかわからない人は、とりあえず中心にあるこちらのスペース「本との出会いの窓」をチェックしてみるのも良いかもしれません。窓に見立てた本棚とデジタルウィンドウで、新たな本と出会うヒントを得ることができます。

本を探す楽しみと、本に出会う楽しみ

すでに読みたい本がある人は、館内の至る所にある図書検索機で本のありかと今いる位置がチェックできて、レシートをプリントアウトすることもできます。迷った際にも、「BOOK NAVI」とよばれるタブレット型の端末にレシートをかざすと、再び自分のいる位置と目指す本のありかがわかり、まさに「本を探す冒険の旅」をしているようでワクワクしてきます。

何となく面白い本を探している人は、館内に掲げられた「暮らしを広げる」「世界に飛び出す」などの文字がヒントになるかもしれません。これは、県立図書館が掲げる「本と出会う12のテーマ」によって分けられたエリアで、テーマごとの担当司書の方が、独自の視点でピックアップした本が並んでいるそうです。

本以外にもお楽しみが盛りだくさん

2階の企画展示コーナーでは、他のイベントなどとのコラボレーションにより、さまざまな企画展示を行っています。現在は毎年ゴールデンウィークに開催される「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」とコラボした、「LIBRARY of music」という音楽にちなんだ展示が行われています。

またこちらの図書館には「モノづくり体験スペース」が常設されています。３Dプリンターやレーザーカッターを使ったものづくり体験が楽しめるそうです。専門スタッフの方も常駐されていましたよ。

自分だけのお気に入りスペースがきっと見つかる

3階のブリッジと呼ばれる渡り廊下は、図書館全体を見渡せ、ゆったりと過ごせるスペース。家族とはぐれた際の待ち合わせ場所としてもおすすめしたい、見晴らしの良いスポットです。

また、館内にはいたるところに有名デザイナーが手掛けた椅子が設置されています。こちらはヤマカワラタンジャパンの「ハンギングエッグチェア」。

ハーマンミラーの「ネルソンマシュマロソファ」は、加賀五彩をあしらった特別仕様！

そして私が気に入ったのは、ひと気のない柱の裏にそっと設置された隠れ家的なスペース。とにかくいろんな席があちこちにあるので、座れなくて困るということはまずなさそうです。

無料Wi-Fiが利用可能で、コンセントがある席も多いのがうれしいですね。

基本的におしゃべりOKの図書館とのことですが、静かな環境で本や勉強に集中したい人向けに「サイレントルーム」という特別室もありましたよ。

いろんな出会いに満ちた図書館

館内には飲食可能なスペースがあるほか、ふたが付いた飲み物であれば水分補給しても良いそうです。そしてカフェ「ハムアンドゴー」が併設されているため、おなかがすいても安心です。

まだまだ見つけられていないスポットがたくさんありそうな魅惑のダンジョン・石川県立図書館。この日は一人で空き時間に訪れましたが、今度は家族と一緒に、ゆっくりと遊びに来たいと思います。