いつか行きたい憧れのお店ってありますよね。わたくし今回、その一つにお邪魔することができました。老舗「犀与亭」さんです! 明治時代から白山市にある超有名店。精肉店に併設されたすき焼きのお店は、風格ただよう堂々たる店構え。若いもんがおいそれと入っていいような雰囲気じゃないのです。

今回は、犀与亭にふさわしい威厳を備えた大人たちに御相伴させていただきました。

ご覧ください。降ってくる雪と、老舗の門の雰囲気……そんじょそこらのお店では出せない重厚さですね。店員さんが門の前まで迎えに出てきてくれます。こういう扱いに慣れない若輩者は一人であわあわしてしまいますが、大人御一行は動じる様子もありません。さっすがー。

立派なお庭は冬の佇まい。ひとつだけ咲いている山茶花が鮮やかです。

案内されたお部屋は、「雪影」。この季節に誂えたような名前ですね。部屋の中はぽっかぽかです。

雪見障子の向こうは真っ白になっていました。おお、これぞ雪吊り。

畳敷きですが、テーブルに椅子が整えられています。正座する必要がなくて安心ですね。

しばし待っていると、うわーすっごいお肉がきたー!

テレビで芸能人が食べているような、べらーっとでっかいお肉が運ばれてきました。うわあ、ホンモノだ……A5ランクかな……。そういえば世間では、赤身が多くてサシの少ないお肉が流行中ですよね。イチボとか。私は完全に昭和の人間なので、お肉といえば霜降り、口の中でとろけるやつが最高と信じております。これ。まさにこれ。私の求めるお肉がここに!

なお、赤身のお肉を否定するものでは断じてありません。好みは人それぞれ。みんなちがってみんないい。

店員さんが手際よく、すき焼き鍋を仕上げてくださいます。割下たっぷり。いい匂いが漂ってきました。とつぜん空腹を自覚します。早く食べたーい!

「どうぞ」と言われて真っ先に手を出す、一番年下の私。礼儀もへったくれもございません。余裕のある先輩方は笑って許してくださいました。いい年こいて何をやっているんでしょうね、私は。

牛肉は、ちょっと赤くても平気! むしろ柔らかくてうれしい! 生卵につけて、いただきまーす! ああーうんまーい! とろっとした卵と脂、あまーい割下、これぞすき焼き……! 舞い上がりすぎて、このあたりの記憶がはっきりしません。でっかいお肉をべろーんとすくい上げ、卵にひたしていただく。ひたすらそれを繰り返していたような気がします。

ねぎ、豆腐、生麩、三つ葉、しらたき、エリンギ、しいたけ、いろんな食材が次々と鍋の中で煮込まれていきます。人に作ってもらうすき焼き、もうそれだけでおいしい。

しかも、なぜか全然減らない。こんなに食べているのに、どんどんお肉が追加されていきます。最高に幸せです。店員さん曰く、一人前のお肉の量が200gとのこと。その他に野菜が入っているため、男性でもかなりお腹いっぱいになるのだそうです。

なんという贅沢。この霜降りのお肉が200g!

ランチなので、ごはんとお味噌汁もついてきます。お味噌汁は三つ葉と柚子の香りがさわやかで、これまたおいしいー!

今回は私がハンドルキーパーになり、諸先輩方にはビールを飲んでいただきました。私はほうじ茶です。はー、熱くて香ばしい。

夢のような時間はびっくりするほど早いですね! おいしかったし、楽しかったです。今回は当然のように奢られましたが、いつか自腹で再訪できるといいなあ。

犀与亭
住所:石川県白山市辰巳町69
電話:076-276-0010
営業時間:11:00~20:30 (L.O.)
※情報は投稿時のものです。

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